コラム『赤いポスト』
西山学院は、全寮制の高校です。
西山学院の校内には赤いポストがあります。創始者西山先生の強い思いで設置されました。
今、お母さんに毎日のようにハガキを出し、お母さんからも毎日、毎日ハガキが届いている親子が何組もいます。連休になると一度に何枚も届き、一緒に生活している親子以上に、ハガキ、手紙で対話がはずんでいます。おばあちゃんから手紙が届く子も、何組もいます。
先日のことです。
いつも暗い顔して、下を向き、おどおどしているように見える子がいました。
ここはハガキ作戦でいこうと思い、お母さんに会いに出かけました。
そして、ハガキを出していただきたいとお願いしたところ、こころよく了解して下さいました。これから毎日頑張って書き続けることを約束し、書く時は子どものことではなく、お母さん自身のことを書いてほしいとお願いしました。(ここがポイントです!!)
さっそく、次の日、お母さんからハガキが届きました。その次の日も届きました。
ハガキが届くたびに、生徒は明るくなり顔を上げて、しっかり相手の目を見て話すようになりました。食事の時も、笑顔でまわりに話しかけるようになりました。
子どもにとって、お母さん、おばあちゃん、家族からのハガキは心の栄養です。
そして、今度は自分からハガキを出したい、書きたい心が芽生え家族との文通の始まり始まり・・・。
文字の中に心情と姿と学業と友人関係と生活環境と本人の夢、あらゆる面が感じ取れます・・・。
子どもたちにとって、今はメール、LINEの時代ですが、やはりハガキ、手紙は、心のかけ橋の原点のように思います。
親と一緒に過ごす時間は短くても、ハガキや手紙のやりとりで、一緒に生活する以上に、親子の対話ができていると思います。 さびしい思い、寮生活での友達関係の悩み、共同生活で我慢する事・・・いろんな思いをこの高校生時代に体験することが、社会に出てからの人間関係を作る上で大きな力となるはずです。
これからも、西山学院の赤いポストから皆様に愛のメッセージをお届けしていきます。
(西山学院 広報担当)